木境大物忌神社

概要

木境大物忌神社は、鳥海山信仰の結界である、鳥海山矢島口2合目の木境に位置します。神社は、当山派の矢島修験組織の修験道場であり、逆峰方の本拠地でもありました。近世には薬師堂と呼ばれ、矢島領の総鎮守として五穀豊穣、国家安穏を祈念しました。鳥海山の登山が女人禁制であった江戸時代には、女性はここまでは参拝することができ、女人堂とも呼ばれました。
平成21年(2009年)には開山神社や周辺の道者道(登拝道(と(う)はいどう))とともに「国指定史跡鳥海山」に指定されました。

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詳細

木境大物忌神社は、建長6年(1254年)に鳥海山を祀る神霊を勧請し、旧矢島領の総鎮守として、五穀豊穣、国家安穏を祈念した神社です。明治時代以前は「薬師堂」と呼ばれていました。鳥海山の登拝が女人禁制であった藩政期においても、女性は木境大物忌神社までは参拝できるものとされ、別名「女人堂」とも言われていました。
 鳥海山の北側に位置し、鳥海山二合目にあたる矢島の木境は、山伏長根とも呼ばれ、鳥海山福王寺を学頭とし、当山派修験道の祖である聖宝尊師(理源大師)を尊ぶ、当山派逆峰の矢島修験十八坊衆徒の活動拠点となっていました。
木境には、本山堂、新山堂、火宿堂の3つの堂が建っており、本山堂には修験道の祖として崇められた役行者(役小角)像、新山堂には鳥海山大物忌の神の本地仏である薬師如来像を祀っていたとされています。
一年を通じて、木境大物忌神社を中心として、斎灯(柴燈)、山ノ神祭、春の入峰、虫祭り、秋の入峰などの修行の行事や、五穀豊穣を祈る諸行事が行われてきました。
このうち、「虫除け祭り」は、現在も毎年旧暦の6月8日(現在7月8日)に行われており、五穀豊穣の祈願、加持祈祷が行われています。虫封じの小舟に呪いをかけて子吉川の藩境下流に流すという虫封じの神事に加えて、山岳修験の要素も見られることから、矢島地方の特色ある祭りとして、平成13年(2001年)に秋田県無形民俗文化財(「木境大物忌神社の虫除け祭り」)に指定されました。
平成21年(2009年)には木境大物忌神社境内は開山神社や登拝道(道者道)とともに「国指定史跡鳥海山」として指定されています。
木境周辺にはほかにも「鳥海山大権現碑」など貴重な遺構が多く、鳥海山の宗教文化を代表する地と言えます。

マップ

秋田県由利本荘市城内字木境4

木境大物忌神社
きざかいおおものいみじんじゃ
Kizakaiomonoimi-Jinja Shrine

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