概要
土田家住宅は、17世紀に建築された県内で最も古い農家住宅です。
土田家の祖先は木曽義仲の四天王の一人、根井(ねのい)行親(ゆきちか)の末裔です。
この中門(ちゅうもん)造りとしては珍しく、中世武士住宅の「主殿(しゅでん)造り」の系統を引いております。
近世初頭の上層農家の形態を知る上で極めて貴重な建物です。
この土田家住宅は昭和48年に国指定重要文化財に指定されており、現在一般に公開されております。
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詳細
17世紀に建築された県内で最も古い農家住宅。中門(座敷中門)造りとしては珍しく、中世武士住宅の「主殿造り」の系統を引いている。近世初頭の上層農家の形態を知る上で極めて貴重な建物。
土田家住宅は、矢島町の相庭館という部落の西端にあります。家伝によりますと、延宝6年(1678)に没した初代清左衛門が建てたといわれており、17世紀後半の建物と推定されます。柱の配置及び仕上げなどからみて県内最古の民家であると共に、東日本有数の古い民家でもあり、中門造り発生の歴史を考えるうえでも、重要な残存する古い建物であります。
この土田家の祖先は、木曽義仲の武将四天王の一人、根井小弥太行親の末裔と伝えられています。相庭館の北方にある根井館という丘状の館跡は先祖の遺跡といわれており、豊臣秀吉から朱印状が与えられ、この地域の独立した小領主として処遇されていました。現在の相庭館集落に居住したのは江戸時代の初期の頃と考えられ、近世初頭の戦乱で没落し、当時の当主は出家して下直根に寺を開き、その子が帰農して現在の屋敷を構えたと言われております。
現在の所有者の土田喜一郎さんは25代目の当主に当たります。
この住宅は「中門造り」の系統のもので、後世の完成された中門造りとは異なり、建築年代の古さと、中世以来の武士住宅の系譜を引く「主殿造り」の要素を持ち合わせた学術上貴重な住宅建築であります。昭和48年2月に国の重要文化財に指定され、昭和59年7月から一年半の工期を要して解体修理工事が行われ、綿密な調査に基づいて当初の古材は出来る限り再利用し、昭和60年12月に十七世紀後半の頃に近い姿に復元されました。
昭和48年2月23日国指定重要文化財(建物)
マップ
秋田県由利本荘市矢島町元町字相庭舘9
土田家住宅
つちだけじゅうたく
Tsuchidakejutaku Cultural property
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